ホーム > 役に立つ情報 > 紅葉が見れる厳選スポット
日本で紅葉する木と言えばモミジ、黄葉する木と言えばイチョウではないでしょうか。カナダでも木の種類や時期は違えど同じように紅葉や黄葉を楽しむことができます。
カナダで紅葉する木は、カナダの国旗に描かれているカナダのシンボルであるメープル(カエデの種類)が代表的です。カエデ、ラテン語でAcer=裂けると言う意味を持ち、葉が切れ込んでいることに由来した学名、という名は、その葉の形が蛙の手(足)に似ているところから名付けられたとも言われています。
英米ではメープル(Maple)と呼ばれ、カナダでは約10種類が生育しています。
また黄葉する木としては、日本でも良く知られたポプラ種(カナダでは6種類が生育)や白樺/カンバ種(カナダでは10種類が生育)のような落葉広葉樹があげられます。
まずこれらの葉が紅葉や黄葉するメカニズムには、太陽の光と気温(気候)が大きく関係しています。秋から冬にかけて気温の低下とともに葉の葉柄の付け根部分にコルク層(離層)が形成され、葉と茎(枝)の間で水分や養分の流れが妨げられると光合成により作られた糖分が葉に蓄積され、アントシアンという赤い色素が形成されます。
葉緑素が分解されてクロロフィルという緑の色素が減少する過程により紅く色付いていきます。そして、クロロフィルが減少していく過程で今まで目立ってなかったカロチノイドという黄色の色素が残り、目立って現れることにより黄色へと色付いていきます。植物の種類により、この色付く過程に個体差があり、赤やオレンジ色、黄色へと様々な色の変化が生まれます。
より美しく色付く条件としては、以下が挙げられます。
1.太陽の光(直射日光の強さ)
2.気温(夜間の急激な冷え込み)
3.大気の乾燥などによる地下水分の減少
これらの条件が揃う事で木々は光合成が出来ないことによる糖分の蓄積や葉緑素の分解、コルク層形成による水分や養分の減少などがより強力に促進されることにより色が変化し、また寒い場所から順に色付いていくので、緯度が高いところより、標高の高いところから自然の織り成す鮮やかな紅葉や黄葉の芸術を目で楽しむことができます。
カナダ北部は永久凍土のツンドラ気候帯となっており、極端に厳しい寒さと痩せた土地によりほとんど木が育たず、潅木や苔、地衣類が植生の中心となっていますが、そんな場所でもほんの僅かな期間(8月下旬〜9月上旬)には黄色、オレンジ色、赤色と色付き、まるで色鮮やかな自然の絨毯を織り上げたように見えます。その自然の絨毯の中でのハイキングは、まさに日本では体験することの出来ない感動を味わうことができる場所となっています。
:紅葉シーズン :黄葉シーズン | 8月 | 9月 | 10月 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
上旬 | 中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 | 下旬 | |
トゥームストーン準州立公園(ユーコン準州) | |||||||||
ジャスパー近郊(アルバータ州) | |||||||||
スチュワート近郊(ブリティッシュ・コロンビア州) | |||||||||
アルゴンキン州立公園(オリタリオ州) | |||||||||
ローレンシャン高原(ケベック州) | |||||||||
ケベック近郊(ケベック州) |