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アシニボイン州立公園で早春のマウント・アシニボインを愛でる

カナディアンロッキーの名峰、マウント・アシニボインはその山容とヘリでアクセスするのでプライベートに山を思う存分楽しめるという理由で多くのハイカーが訪れます。ただ、1年の中で本当に美しい時期かというとそうでもないと私は思うのです。
例えば日本最高峰の富士山、雪が積もっている富士山と夏の富士山はどちらが綺麗に見えます?そうですよね、前者ですよね。マウント・アシニボインにしても同じことが言えるのではないでしょうか。もちろん、高峰ですので一年中雪をかぶっている部分もありますが、冬から春にかけて柔らかな雪をかぶっているほうのが山容としては断然に美しいと感じます。
また、アシニボインのもう一つの楽しみ、アシニボインロッジは、夏だけでなく冬から春にかけても営業しているのです。
夏は、欧米のほとんどのお客様が一年前から予約をしていきますのでハイキングに行きたいと思った頃には満室でお取りすることができないというのがよくあるのです。冬から春にかけては、人気があるとは言え穴場的季節で比較的予約が取りやすくなっています。サービスや料理の質は全く落ちることもなく、特に冬のサウナは爽快です。
この時期の代表的なアクティビティーはクロスカントリースキーです。
遠目で見ていると進みそうもないスキーなのですが、自分で履くと驚くほど違いがわかります。思っていたよりも雪の上を簡単に進めるのです。
また、スキースキンという絨毯のような紐をスキーの後ろ側に貼り付けると、なんと不思議かなりの坂もそのまま登ることが出来るのです。その上、下りはというと、スキーを安定させることが若干難しいですが、平地を歩くうちにすぐに慣れてきます。
また、もう一つのアクティビティーは最近日本でも流行ってきているスノーシューです。ワカンジキをひと回り大きくしたのようなものですが、これが効果抜群、どんな深い雪もスタスタと歩けるのです。
このスキーとスノーシューがいかに便利かということは身をもって体験しました。
夕暮れ時、懐中電灯を持たず歩いて外のトイレまで行ったのですが、これが不幸の始まりで、通常トイレやダイニングまでの道のりは踏み固められていて靴でも容易に歩けます。
その時は暗くなっておりほとんど見えない状況でした。月の光を頼りながら歩いていたのですが、突然右足がズボっと雪にもぐり、バランスを崩して右手を雪についたところ、その手ももぐり……あとは想像にお任せします。
それもそのはず、このあたりは春でも雪が1m以上積もっているのですから。この体験から、雪の上を普通に進むことができるスキーとスノーシューは素晴らしいものだと感心しました。

添乗員レポートを書いた生涯感動スタッフ・板倉

板倉
板倉 知一
人生で最も刺激や感動を得られるのは旅ですが、インターネットが普及し、情報過多の世の中で本物の旅を探すのは至難の業です。
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